舟川 晋也

2010年11月4日更新

人類が農耕を開始して以来,再生可能な資源として食糧を供給し続けてきた土壌生態系が,その自己再生力を失いつつある――生産持続性の危機。物質動態の観点から生物の活動を概観すれば,それは自ら生み出す有機物のサイクルによって無機元素の動態を制御し,一方無機元素の獲得可能性により制限を受ける相互的なシステムである。その過程で生み出され,またその結果主要な生物活動の場となったのが土壌生態系である。

これらのプロセスは,地質・気候条件によって相当程度異なり,それぞれの条件に適応した相互的な動態が確立されている。要となるプロセスがダメージを受けたとき,生産持続性の危機あるいは環境問題が顕在化するのである。「土壌生態系の劣化」を概念的なものにとどめずに,個別生態系におけるこれらプロセス群の不可逆的な変容として定量的に記述すること,その上でより定性的・包括的な理解を積み上げること,これが私の現在の目標である。

研究課題

1.陸上生態系各構成要素のソース・シンク関係に基づいた主要元素動態モデルの構築と検証

人間活動の増大に伴い,生態系の物質循環の乱れに起因する環境問題(地球温暖化,土壌酸性化,土地劣化(生産力低下),河川の富栄養化など)が深刻化している現状は周知の通りである。これらの多くに対して農業活動は直接・間接的な原因となりうるが,特に食糧供給の多くを自給的農業に頼っている第三世界では,農業活動に起因する環境問題の克服がその生存に死活的な課題となっている場合が多い。持続的な農業発展は,環境に対して低負荷であるべきだとの認識が広がっている。

本研究では,陸上生態系の元素動態を,生態系という場におけるその各構成要素(コンポーネント)間での物質のソース(発生源)-シンク(吸収源)関係として捉え,これらを定量的に表現する速度論的元素動態モデルを構築・検証した上で,農業・工業等の人為活動による攪乱の結果としての環境問題発生のプロセスおよびその境界条件を明示することを目指す。

本課題は,主として酸動態・鉱物風化に関連した1-1と,有機物・微生物動態に関連した1-2からなっている。

1-1.土壌の鉱物風化・酸性化過程の解析→詳細はこちらへ

これまで土壌学分野の研究をリードしてきた多くの国は,どちらかといえば大陸の乾燥に偏った気候地域に位置していたことに気づかされる。温暖・湿潤という気候因子,あるいは火山が多く地形が急峻であるという日本(アジア)独自の地質・地形因子をうまく使えば,おそらく現状では土壌生成速度の遅い(比較的安定状態にある)欧米の土壌生成論にはない新しい知見が得られるものと,個人的には期待を持っている。また現在本課題は,湿潤アジアの異なる森林土壌生態系の比較研究へと展開されている。

1-2.土壌有機物・微生物動態におけるエフェメラル・ニッチの重要性→詳細はこちらへ

土壌の鉱物風化・酸性化を促進する最大の要因が,酸の給源である生物活動である。温帯以北の,比較的steadyな系における土壌有機物・微生物の中・長期的な動態については,既存の生態系モデルによって満足すべき記述が可能である。しかしながら湿潤地域・熱帯地域では,乾湿状態などの環境要因の短期的変動や元素動態速度が大きいため,一次反応に頼らないような,新たなモデルの構築を視野に入れたアプローチが必要となろう。本課題では,短期的環境変動の大きな条件下における土壌有機物・微生物動態の記述を目的として,微生物活性を説明変数とした上で,測定可能な有機物プールの増減を記述するメカニステイック・モデルの開発を目指す。その際,時間的・空間的に限られた局面(生物活動の場)の重要性を意識し,このような場を「エフェメラル・ニッチ」と呼んだものである。

2.熱帯農業の比較土壌生態学→詳細はこちらへ

熱帯多雨林下の物質循環と,モンスーン気候下のそれはどう違うのか? それはどう人々の生業に影響を及ぼすのか? 本研究では,インドネシア,タイ,タンザニア,カメルーンなど地質・気候条件の異なる熱帯諸国において,伝統的な焼畑農業からトウモロコシ・サトウキビ栽培まで異なる態様の農業生態系における物質循環とその変容・劣化過程を調べてゆく。

3.中央アジア乾燥地潅漑農業における土壌生態系の劣化と修復に関する研究→詳細はこちらへ

本地域における環境破壊の代表例として,いわゆる「アラル海問題」が知られている。カザフスタン共和国・ウズベキスタン共和国などの中央アジア諸国では,1950年代より旧ソ連邦体制下で大規模な潅漑農業が展開されてきた結果,今日ではアラル海の縮小,潅漑耕地の土壌塩性化など様々な農業・環境問題が顕在化している。これらの問題のうち,特に中央アジア南部乾燥地帯の潅漑農地における土壌塩性化,アラル海地域の環境変化と,それらの修復に関する調査・研究を進めている。

また現在,隣接する中国・新彊地区では,同国の急速な経済発展とともに,潅漑農業の展開も加速している。今日世界の穀物生産の多くを担っている潅漑農業が,しかしどの程度持続的であり得るのか,私たちはもう一度反省的に検討してみる必要があろう。様々な立地に展開されてきた中央アジアの潅漑農業において,どのような条件のもとでこれが持続的に成立してきたのか,比較検討していきたい。

4.ユーラシア半乾燥ステップにおける土壌生態系の変容に関する研究→詳細はこちらへ

近代以前,ユーラシア中央域の草原では,広く牧畜を中心とした生業が営まれていた。農耕としては,南部オアシスにおける潅漑農業が限られた面積で行われていたにすぎない。中央ユーラシアの周縁部に当たる大陸の両側で,ロシア,清という帝国が力を持ち始めるあたりから勢力関係が逆転し,やがて中央アジア西部(西トルキスタン)はロシア帝国の,東部(東トルキスタン)は清帝国の支配下に入る。これら両国の後継国家がソビエト連邦と中華人民共和国であるが,中央アジアの側から見れば両地域からの影響・介入が増大してきた歴史は今もなお継続しているといえるだろう(少なくともソ連邦解体までは)。このような外部勢力の浸透は,この地域への移民あるいは牧畜民の定住化による,牧畜から農耕への生業転換を伴ってきた。これは生態系としては,ある程度までは自然草地が模倣されていた牧草地から,これが天水畑作地あるいは潅漑農地として大幅に改変されたということになる。

本研究における主要な関心は,近代以降の東西トルキスタンの生業発展を分けたものは何か,またその結果現状としてどのような環境問題が現れているか,生態学的に明らかにしていこうというものである。ここで追跡されるべきものは,生態系内の水,有機物,塩動態の変容過程である。

以上いずれの課題も,出発点において,いわゆる「フィールド」指向の強い研究課題となっている。一方で問題解決に,土壌学,鉱物学,微生物学,生態学の基礎的な知識を深めていくことで適用していこうというものでもある。現場での問題発掘・理解と,その解決への道のりを示すラボにおける実験科学的手法の双方を駆使できるような研究を目指していきたい。

学会および社会における活動

  • 日本土壌肥料学会会員
  • 日本ペドロジー学会会員
  • 森林立地学会会員
  • 日本熱帯農業学会会員
  • 日本熱帯生態学会会員
  • 国際土壌連合会員
  • 日本沙漠学会会員
  • Soil Science Society of America会員

学部および大学院における講義

平成22年度に農学部・農学研究科において開講される講義は,以下の通りです。

  • 学部2回生対象 「土壌学I(全学共通科目B群・「土とは何だろう」)」(前期)
  • 学部3回生対象 「土壌学II」(後期)
  • 大学院修士課程対象 「生物地球化学」(後期); これは隔年開講です。平成23年度後期には「土壌学特論」が開講される予定です。

これら以外に,数人の教員によるリレー講義として,以下の講義を担当しています。

  • 全学共通科目B群 「環境学」(後期2回)
  • 同上 「環境農学論」(前期1回)
  • 同上 「生物圏の科学-生命・食糧・環境-」(後期1回)
  • 農学部1回生対象 「農学概論II」(後期1回)
  • 農学部2回生対象 「資源生物科学概論IV」(後期2回)

また両任の地球環境学舎では,修士課程対象の英語講義「Management of Global Resources and Ecosystems(地球資源・生態系管理論)」を前期7回分担当しています。

研究業績

原著論文

    • Hirai, H., Yoshikawa, K., Funakawa, S., and Kyuma, K. 1991: Characteristics of brown forest soils developed under different bio-climatic conditions in the Kinki District with special reference to their pedogenetic processes. Soil Science and Plant Nutrition, 37(4), 639-649.
    • Funakawa, S., Hirai, H., and Kyuma, K. 1992: Soil-forming processes under natural forest north of Kyoto in relation to soil solution composition. Soil Science and Plant Nutrition, 38(1), 101-112.
    • Funakawa, S., Nambu, K., Hirai, H., and Kyuma, K. 1993: Physical properties of forest soils in northern Kyoto with special reference to their pedogenetic processes. Soil Science and Plant Nutrition, 39(1), 119-128.
    • Funakawa, S., Yonebayashi, K., and Kyuma, K. 1993: Characteristics of humic substances and dynamics of dissolved organic matter in forest soils in northern Kyoto with special reference to their pedogenetic processes. Soil Science and Plant Nutrition, 39(1), 169-181.
    • Funakawa, S., Hirai, H., and Kyuma, K. 1993: Speciation of Al in soil solution from forest soils in northern Kyoto with special reference to their pedogenetic process. Soil Science and Plant Nutrition, 39(2), 281-290.
    • Funakawa, S., Nambu, K., Hirai, H., and Kyuma, K. 1993: Pedogenetic acidification of forest soils in northern Kyoto. Soil Science and Plant Nutrition, 39(4), 677-690.
    • 平井英明,ベラパタナニルンド・プラティープ,林幸博,舟川晋也 1995:焼畑から常畑への移行過程における耕地生態学的研究 -タイ国北部の住民参加による農業振興と環境保全-,熱帯農業,39(2), 126-130.
    • Funakawa, S., Yonebayashi, K., John, F.S., and Chai, O.K. 1996: Nutritional environment of tropical peat soils in Sarawak, Malaysia based on soil solution

composition. Soil Science and Plant Nutrition, 42(4), 833-843.

  • 舟川晋也,小﨑隆,鈴木玲治,石田紀郎 1996:カザフスタン大規模潅漑農地における土壌塩性化の実態,農業土木学会誌,64(10), 1017-1021.
  • Funakawa, S., Tanaka, S., Kaewkhongkha, T., Hattori, T., and Yonebayashi, K. 1997: Physicochemical properties of the soils associated with shifting cultivation in northern Thailand with special reference to factors determining soil fertility. Soil Science and Plant Nutrition, 43(3), 665-679.
  • Funakawa, S., Tanaka, S., Shinjyo, H., Kaewkhongkha, T., Hattori, T., and Yonebayashi, K. 1997: Ecological study on the dynamics of soil organic matter and its related properties in shifting cultivation systems of northern Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, 43(3), 681-693.
  • Tanaka, S., Funakawa, S., Kaewkhongkha, T., Hattori, T., and Yonebayashi, K. 1997: Soil ecological study on dynamics of K, Mg, and Ca, and soil acidity in shifting cultivation in northern Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, 43(3), 695-708.
  • Tanaka, S., Funakawa, S., Kaewkhongka, T., and Yonebayashi, K. 1998: Labile pools of organic matter and microbial biomass in the surface soils under shifting cultivation in northern Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, 44(4), 527-537.
  • Tanaka, S., Funakawa, S., Kaewkhongka, T., and Yonebayashi, K. 1998: N mineralization process of the surface soils under shifting cultivation in northern Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, 44(4), 539-549.
  • 舟川晋也,小﨑隆1999:中央アジア大規模潅漑農地における土壌塩性化の実態,水文・水資源学会誌,12(1), 60-65.
  • Funakawa, S., Suzuki, R., Karbozova, E., Kosaki, T., and Ishida, N. 2000: Salt-affected soils under rice-based irrigation agriculture in southern Kazakhstan. Geoderma, 97(1-2), 61-85.
  • Tanaka, S., Ando, T., Funakawa, S., Sukhrun, C., Kaewkhongka, T., and Sakurai, K. 2001: Effect of burning on soil organic matter content and N mineralization under shifting cultivation system of Karen people in northern Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, 47(3), 547-558.
  • Funakawa, S., Ashida, M., and Yonebayashi, K. 2003: Charge characteristics of forest soils derived from sedimentary rocks in Kinki District, Japan, in relation to pedogenetic acidification process. Soil Science and Plant Nutrition, 49(3), 387-396.
  • 舟川晋也 2003:ジオスタティスティクスを用いた四次元的土壌プロセスの解明――北部カザフスタン穀作農業地帯における土壌有機物収支――,ペドロジスト,47(1),55-63.
  • Karbozova-Saljnikov, E., Funakawa, S., Akhmetov, K. and Kosaki, T. 2004: Soil organic matter status of Chernozem soil in North Kazakhstan: effects of summer fallow. Soil Biology and Biochemistry, 36(9), 1373-1381.
  • Funakawa, S., Nakamura, I., Akshalov, K., and Kosaki, T. 2004: Soil organic matter dynamics under grain farming in northern Kazakhstan. Soil Science and Plant Nutrition, 50(8), 1211-1218.
  • Funakawa, S., Nakamura, I., Akshalov, K., and Kosaki, T. 2004: Water dynamics in soil-plant systems under grain farming in northern Kazakhstan. Soil Science and Plant Nutrition, 50(8), 1219-1227.
  • Yanai, J., Mishima, A., Funakawa, S., Akshalov, K., and Kosaki, T. 2005: Spatial variability of organic matter dynamics in semi-arid croplands in northern Kazakhstan. Soil Science and Plant Nutrition, 51(2), 261-269.
  • Nakao, A., Yoshida, T., Ozaki, T., Ohnuki, T., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2005: Cs accumulation behavior by P. fluorescens. Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 6(1), 109-112.
  • Hartono, A., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2005: Phosphorus sorption-desorption characteristics of selected acid upland soils in Indonesia. Soil Science and Plant Nutrition, 51(6), 501-512.
  • Shinjo, H., Kato, A., Fujii, K., Mori, K., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2006: Carbon dioxide emission derived from soil organic matter decomposition and root respiration in Japanese forests under different ecological conditions. Soil Science and Plant Nutrition, 52(2), 233-242.
  • Funakawa, S., Hayashi, Y., Tazaki, I., Sawada, K., and Kosaki, T. 2006: The main functions of the fallow phase in shifting cultivation by the Karen people in northern Thailand – a quantitative analysis of soil organic matter dynamics. Tropics, 15(1), 1-27.
  • Funakawa, S., Nishiyama, Y., Kato, A., Kadono, A., and Kosaki, T. 2006: Temperature and moisture dependence of organic matter decomposition in soils from different environments, with special reference to the contribution of light- and heavy-fraction C. Pedologist, 50(1), 29-45.
  • Watanabe, T., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2006: Clay mineralogy and its relationship to soil solution composition in soils from different weathering environment of humid Asia: Japan, Thailand and Indonesia. Geoderma, 136(1-2), 51-63.
  • Hartono, A., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2006: Transformation of added phosphorus to acid upland soils with different soil properties in Indonesia. Soil Science and Plant Nutrition, 52(6), 734-744.
  • Funakawa, S., Yanai, J., Hayashi, Y., Hayashi, T., Watanabe, T., Noichana, C., Panitkasate, T., Katawatin, R., Kosaki, T., and Nawata, E. 2006: Soil organic matter dynamics in a sloped sandy cropland of Northeast Thailand with special reference to the spatial distribution of soil properties. Japanese Journal of Tropical Agriculture, 50(4), 199-207.
  • Funakawa, S., Minami, T., Hayashi, Y., Naruebal, S., Noichana, C., Panitkasate, T., Katawatin, R., Kosaki, T., and Nawata, E. 2007: Process of runoff generation at different cultivated sloping sites in North and Northeast Thailand. Japanese Journal of Tropical Agriculture, 51(1), 12-21.
  • Funakawa, S., Suzuki, R., Kanaya, S., Karbozova-Saljnijov, E., and Kosaki, T. 2007: Distribution patterns of soluble salts and gypsum in soils under large-scale irrigation agriculture in Central Asia. Soil Science and Plant Nutrition, 53(2), 150-161.
  • Takata, Y., Funakawa, S., Akshalov, K., Ishida, N., and Kosaki, T. 2007: Influence of land use on the dynamics of soil organic carbon in northern Kazakhstan. Soil Science and Plant Nutrition, 53(2), 162-172.
  • Takata, Y., Funakawa, S., Akshalov, K., Ishida, N., and Kosaki, T. 2007: Spatial prediction of soil organic matter in northern Kazakhstan based on topographic and vegetation information. Soil Science and Plant Nutrition, 53(3), 289-299.
  • Watanabe, T., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2007: Profile description, properties, and classification of seven typical upland soils formed under different climatic conditions in Japan, Thailand, and Indonesia. Pedologist, 51(1), 24-34.
  • Funakawa, S. and Kosaki, T. 2007: Potential risk of soil salinization in different regions of Central Asia with special reference to salt reserve in deep layers of soils. Soil Science and Plant Nutrition, 53(4), 634-649.
  • Yanai, J., Nakata, S., Funakawa, S., Nawata, E., Katawatin, R., Tulaphitak, T., and Kosaki, T. 2007: Evaluation of nutrient availability of sandy soil in Northeast Thailand with reference to growth, yield and nutrient uptake by maize. Japanese Journal of Tropical Agriculture, 51(4), 169-176.
  • Funakawa, S., Tachikawa, S., Kadono, A., Pulunggono, H.B., and Kosaki, T. 2007: Factors controlling soil organic matter decomposition in small home gardens in different regions of Indonesia. Tropics, 17(1), 59-72.
  • Takata, Y., Funakawa, S., Yanai, J., Mishima, A., Akshalov, K., Ishida, N., and Kosaki, T. 2008: Influence of crop rotation system on the spatial and temporal variation of the soil organic carbon budget in northern Kazakhstan. Soil Science and Plant Nutrition, 54(1), 159?171.
  • Kadono, A., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2008: Factors controlling mineralization of soil organic matter in Eurasian steppe area. Soil Biology and Biochemistry, 40(4), 947-955.
  • Fujii, K., Funakawa, S., Hayakawa, C., and Kosaki, T. 2008: Contribution of different proton sources to pedogenetic soil acidification in forested ecosystems in Japan. Geoderma, 144(3?4), 478-490.
  • Sawada, K., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2008: Soil microorganisms have a threshold concentration of glucose to increase the ratio of respiration to assimilation. Soil Science and Plant Nutrition, 54(2), 216-223.
  • Funakawa, S., Hirooka, K., and Yonebayashi, K. 2008: Temporary storage of soil organic matter and acid neutralizing capacity during the process of pedogenetic acidification of forest soils in Kinki District, Japan. Soil Science and Plant Nutrition, 54(3), 434-448.
  • Sugimori, Y., Funakawa, S., Pachikin, K.M., Ishida, N., and Kosaki, T. 2008: Soil salinity dynamics in irrigated fields and its effects on paddy-based rotation systems in southern Kazakhstan. Land Degradation and Development, 19(3), 305-320.
  • Nakao, A., Thiry, Y., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2008: Characterization of the frayed edge site of micaceous minerals in soil clays influenced by different pedogenetic conditions in Japan and northern Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, 54(4), 479-489.
  • Funakawa, S., Watanabe, T., and Kosaki, T. 2008: Regional trends in the chemical and mineralogical properties of upland soils in humid Asia: With special reference to the WRB classification scheme. Soil Science and Plant Nutrition, 54(5), 751-760.
  • Takata, Y., Funakawa, S., Akshalov, K., Ishida, N., and Kosaki, T. 2008: Regional evaluation of the spatio-temporal variation in soil organic carbon dynamics for rainfed cereal farming in northern Kazakhstan. Soil Science and Plant Nutrition, 54(5), 794-806.
  • Watanabe, T., Ogawa, N., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2008: Relationship between chemical and mineralogical properties and the rapid response to acid load of soils in humid Asia: Japan, Thailand and Indonesia. Soil Science and Plant Nutrition, 54(6), 856-869.
  • Fujii, K., Funakawa, S., Hayakawa, C., Sukartiningsih, S., and Kosaki, T. 2008: Quantification of proton budgets in soils of cropland and adjacent forest in Thailand and Indonesia. Plant and Soil, 316(1?2), 241-255.
  • Nakao, A., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2009: Hydroxy-Al polymers block the frayed edge sites of illitic minerals in acid soils: studies in southwestern Japan at various weathering stages. European Journal of Soil Science, 60, 127-138.
  • Nakao, A., Funakawa, S., Watanabe, T., and Kosaki, T. 2009: Pedogenic alterations of illitic minerals represented by Radiocesium Interception Potential in soils with different soil moisture regimes in humid Asia. European Journal of Soil Science, 60, 139-152.
  • Kadono, A., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2009: Factors controlling potentially mineralizable and recalcitrant soil organic matter in humid Asia. Soil Science and Plant Nutrition, 55(2), 243-251.
  • Funakawa, S., Makhrawie, and Puluggono, H.B. 2009: Soil fertility status under shifting cultivation in East Kalimantan with special reference to mineralization patterns of labile organic matter. Plant and Soil, 319, 57-66.
  • Sawada, K., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2009: Different effects of pH on microbial biomass carbon and metabolic quotients by fumigation?extraction and substrate-induced respiration methods in soils under different climatic conditions. Soil Science and Plant Nutrition, 55(3), 363?374.
  • Fujii, K., Uemura, M., Hayakawa, C., Funakawa, S., Sukartiningsih, Kosaki, T., and Ohta, S. 2009: Fluxes of dissolved organic carbon in two tropical forest ecosystems of East Kalimantan, Indonesia. Geoderma, 152, 127-136.
  • Sawada, K., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2009: Threshold concentrations of glucose to increase the ratio of respiration to assimilation in a Japanese arable soil and a strongly acidic Japanese forest soil. Soil Science and Plant Nutrition, 55(5), 634-642.
  • Funakawa, S. and Kanetani, M. 2009: Chemical composition of water from different origins in Kutch district, Western India. Journal of Arid Land Studies, 19(2), 413-422.
  • Sugihara, S., Funakawa, S., Kilasara, M., and Kosaki, T. 2010: Dynamics of microbial biomass nitrogen in relation to plant nitrogen uptake during the crop growth period in a dry tropical cropland in Tanzania. Soil Science and Plant Nutrition, 56(1), 105-114.
  • Sugihara, S., Funakawa, S., Kilasara, M., and Kosaki, T. 2010: Effect of land management and soil texture on seasonal variations in soil microbial biomass in dry tropical agroecosystems in Tanzania. Applied Soil Ecology, 44(1), 80-88.
  • Funakawa, S., Shinjo, H., Kadono, A., and Kosaki, T. 2010: Factors controlling in situ decomposition rate of soil organic matter under various bioclimatic conditions of Eurasia. Pedologist, 53(3), 50-66.
  • Ikazaki, K., Shinjo, H., Tanaka, U., Tobita, S., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2010: Performance of an Aeolian materials sampler for the determination of amount of coarse organic matter transported during wind erosion events in the Sahel, West Africa. Pedologist, 53(3), 126-134.
  • Kadono, A., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2010. Factors controlling potentially mineralizable and recalcitrant soil organic carbon in humid Asia. Pedologist, 53(3), 135-142.
  • Sawada, K., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2010: Simulating short-term dynamics of non-increasing soil respiration rates by a model using Michaelis-Menten kinetics. Soil Science and Plant Nutrition, 56(4), 570-578.
  • Fujii, K., Hayakawa, C., van Hees, P.A.W., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2010: Biodegradation of low molecular weight organic compounds and their contribution to heterotrophic soil respiration in three Japanese forest soils. Plant and Soil, 334, 475-489.
  • Fujii, K., Arief, H., Funakawa, S., Uemura, M., Sukartiningsih, and Kosaki, T. 2010. Acidification of tropical forest soils derived from serpentine and sedimentary rocks in East Kalimantan, Indonesia. Geoderma, in press.
  • Sugihara, S., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2010: In situ short-term soil organic matter dynamics related to microbial dynamics after a simulated rainfall in croplands of different soil texture in Thailand. Soil Science and Plant Nutrition, in press.

 

著書・総説・報告書・その他

  • Funakawa, S. 1993: Soil-forming processes under natural forest in northern Kyoto. (京都大学農学研究科博士論文)
  • 小﨑隆,中井信,舟川晋也 1999:土壌生成・分類,土肥誌進歩総説特集号,土肥誌,70(5), 665-671.
  • 舟川晋也 2000:インドネシア・カリマンタン島焼畑農業地帯における耕地保全型代替農業の開発に関する土壌生態学的研究,研究紀要,第13巻,財団法人アサヒビール学術振興財団,p.169-180.
  • 舟川晋也,小﨑隆2002:10.5 アラル地域の砂漠化,地球環境ハンドブック(第2判),不破敬一郎・森田昌敏編著,pp.1129, p.708-717,朝倉書店.
  • 舟川晋也 2002:インドネシアにおける移住民の生態適応に関する研究,日産科学振興財団研究報告書,Vol. 25,p.33-36.
  • 舟川晋也 2003:ジオスタティスティクスを用いた四次元的土壌プロセスの解明――北部カザフスタン穀作農業地帯における土壌有機物収支――,ペドロジスト,47(1),55-63.
  • 舟川晋也,小﨑隆 2005:カザフスタン・ステップ地帯に分布する土壌の特性 [資料],ペドロジスト,49(2),52-66.
  • 舟川晋也 2005:森林における物質循環,土壌サイエンス入門,三枝正彦・木村眞人編,pp.318,p.12-22,文永堂出版.
  • Funakawa, S., Yanai, J., Takata, Y., Karbozova-Saljnikov, E., Akshalov, K., and Kosaki, T. 2007: Dynamics of water and soil organic matter under grain farming in Northern Kazakhstan ? Toward sustainable land use both from the agronomic and environmental viewpoints. In: Climate Change and Terrestrial Carbon Sequestration in Central Asia. Eds. R. Lal, M. Suleimenov, B.A. Stewart, D.O. Hanson, and P. Doraiswamy. p.279-331, Taylor & Francis, Leiden, Netherlands.
  • 舟川晋也 2008:東南アジア.農業技術体系土肥編追録第19号,農山漁村文化協会,p.35-39.
  • 舟川晋也,小﨑隆,矢内純太 2008:1. カザフスタンにおける最新土壌研究―乾燥地・半乾燥地における持続的土地利用とは何か?―,[講座]アジアにおける多様な土壌と我が国ペドロジストによる研究の最前線,土肥誌,79(4),399-407.
  • Watanabe, T., Funakawa, S., and Kosaki, T. 2009: Distribution of clay minerals in upland soils under different weathering conditions of humid Asia. In: Chemical Mineralogy, Smelting and Metallization. Eds. E.D. McLaughlin and L.A. Breaux, p.19-56, Nova Science Publishers, Inc., New York.
  • Pachikin, K., Erokhina, O., and Funakawa, S. 2009: Properties and distribution pattern of soils in Kazakhstan. Pedologist, 53(1), 30-37.
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